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眠っている暇はない|美術展のススメ

美術展のススメ

2009.11.02 00:26|その他作品感想
今日って真剣はあったんですね。知らなんだ。
残念ながらチャンネル争いに敗れたため視聴は明日になりました。アラシちゃん面白かったですね。

さて、そんなわけで先日言った美術展の話でも。




・ハプスブルグ展
12月14日まで 国立新美術館にて


「ベラスケスもデューラーもルーベンスも、わが家の宮廷画家でした」
キャッチコピーの通り、豪華絢爛。
絵画だけでなく彫刻品も見物です。(特に時計)

個人的にはこれほど年代も作者もバラバラの美術展は初めてだったので、新鮮でした。
時代がすすむにつれより写実主義になっていきますね。
もう一つ面白いと思ったのが、肖像画。最初は現実の姿を描いていたのに、後半になっていくにつれてより美しく、よりきらびやかに権力を誇示していきます。
肖像画と言えば、皇太子フェリペの説明を読んだ時はとても悲しくなりました。チラシにも載っている絵です。
なんでも、この絵を描いた2年後に夭逝したそうで。エリザベートと言い、美人薄命なんでしょうか。

キリスト教関連の絵画が多いと思いきや、そうでもないんですね。ギリシャ神話はともかく、庶民の生活(といっても真実ではないんでしょうが)や静物画もありました。

極めつけは明治天皇から送られた画帖。
その時代の文化を伝えるものとして一番だと思います。
後述しますが、日本画は繊細な感じがしますね。
日本のものがもう一つ、といっても参考にしたものですが、貝殻の肖像画。蒔絵っぽいものがありますが、なんというか、西洋的。日本にはない発想だと思いました。

工芸品はより繊細。
確実に頑丈且つ死角なしの鎧や、シャーベットのためだけに作られた皿(?)、推奨を丸々くりぬいて出来たであろう花瓶、極めつけは時計。こればかりは直接見てほしいものです。

予習せずに行ったので、何故ハプスブルグ家が衰退していったのかは分かりません。いい機会なので勉強してみたいですね。



国立新美術館には余裕を持っていくことをお勧めします。同時に色々な展覧会を催しているので。そして自分が行った時は半券を見せたら割引と言う制度がありました。
そして学生の特権で二紀展観覧。
簡単に言えば芸術の同人博覧会。
絵のサイズのせいか、とてもパワフルな印象を受けました。彫刻もそうだったので、「これを描き(作り)たい!」という情熱が作品からにじみ出ているのだと思います。






・皇室の名宝展
11月3日まで(第一期) 11月12日から(二期) 上野の国立美術館にて

素晴らしい絵の数々でした。
これも時代や作者バラバラです。
一部の平安美人の顔を覚えておくと、二部の雪月花がより楽しめるかと。
やっぱり時代が変わると、同じものを描いても雰囲気や顔が違いますね。

若冲さんの病的なまでに書き込んでいる絵は本当に見どころ。おかげで後に飾られていた絵が大ざっぱにしか見えません。
巻物は和紙の性質ゆえか風化も激しいらしく、手間をかけた修復作業の末の展示だそうです。


一方で蒔絵など近年の作品も展示されてます。が、日本人器用すぎだろうという突っ込みしかできませんでした。

絵画で虎の毛を一本一本書き、裏から色を塗り表に模様を描き更に色を重ね深みを出す。七宝焼きで鳥の羽を描く。蒔絵で波の模様浮かび上がらせ、刀に透かし彫りを加える。
そこまでで既にお腹いっぱいだと言うのに、さらに布、いわゆるタペストリーに圧倒されました。
昔の貴族の日常を描いたものだったと思うのですが、まずその大きさ。4mくらい?そして、細部まで描かれている現実感。
木々は確実に後から刺繍で描かれているのですが、はて、人物の顔や服の模様はいったいどうなっているのやら。トンカラトンカラの機織りじゃ出来ませんよね。うーむ。

一番のお気に入りは、牙彫。文字の通り、動物の牙を組み合わせて出来た彫刻です。
そのなかの一つ、女官を彫ったものがすごい。
どこがといえば、つなぎ目が見えないところ。もう一つの牙彫はところどころ線がはいっていたのですが、これにはない。
それから、リアルさ。扇子から垂れる紐や髪は、まるで風にそよいでしまいそうなほど一本一本丁寧に彫られていました。服や髪も同じく。
作者がまた我流と言うから驚きです。

もう一つは、パリ万博に出品された七宝焼きの壺。
他のものと比べて明らかに書きこまれている。技法が違うのでしょうが、ただ単純にすごいと見とれるしかありませんでした。

もう一度行きたかった…。







さて、ここからは蛇足。
二つの展覧会を比べて、かつ今まで見てきたものを思い出しつつ和と洋の絵画についてつらつら考えてみました。


日本画を一言で表すならば、静。
写真のようにその一瞬を切り取ろうとするのではなく、いわば空気を保存しておこうと努めている。
求められるのは生気ではなく雰囲気。
美しさは絶対ではない。(当時の美人観を差し引いても、平均以下の人や動物が割と多いイメージ)
動植物や神仏を描くことも多く、そこには威厳が込められている。
工芸品はより繊細に。海外の技術は惜しみなく取り入れる。
開国後は写実主義が取り入れられるが、日本画の雰囲気は変わらず(けれど、開国前の日本画の方が繊細な感じはします)。


西洋画は動。
対称的にいかに写真として一瞬を切り取るかに全力を尽くしている。
求められるのは生き生きとした人々。
美しさや構図が第一条件。
動植物がメインで描かれるものは静物画か神話。
工芸品で違う技術や材料を組み合わせることは珍しい?
日本の技術の輸入により、多少技術を取り入れる。


両方とも年月を得るにつれ、より写実主義になっていく。
そして、より細かさへの追及が増していく。
当たり前だけれど、尊い人は美しく、下賤なものは卑しく。



どちらがいい、悪いというわけではないけれど、こういうところで文化の違いがわかる気がします。


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